血を吐く(吐血と喀血)!~観察のポイント!
ご覧いただきありがとうございます。
今回は「血を吐く(吐血と喀血)-1」です。
吐血とは、口腔、咽頭(いんとう)、食道、胃、十二指腸などの消化器から出血する場合をいいます。
喀血(かっけつ)とは、肺、気管・気管支などの呼吸器から出血するものをいいます。
喀血の場合には、咳をしたときに、鮮紅色の鮮やかな色をした血を吐き、血液に泡がまじっています。
それに対して吐血の場合は、口腔や咽頭からの出血は別として、胃、十二指腸などから出血するときは、血液の色は、かなり黒いか、または黒ずんでいます。
また、吐血の場合は、一般に便に血液がまざるか肛門から出血する、などといった下血を伴います。
血を吐く(吐血と喀血)
吐血の観察ポイント
1.どのように吐血しましたか
少しずつ出たか、一度に多量にか、発作的か、徐々にか、少しずつ繰り返して出たかなど。
2.吐血に伴う症状はどうでしたか
鼻血の有無はどうか、下血を伴ったかどうか、下血の場合は、便に鮮血色がまじっていなかったか、凝固塊を含んでいるか、それらの量はなど。
3.吐血の前後の症状はどうでしたか
腹痛、胃部の不快感、吐きけ、胸苦しさ、冷や汗、発熱、貧血などの症状はなかったかどうか。
4.吐血の性状はどのようでしたか
まだ出血が続いているかを確かめたあと、色、出血量、植物の残渣を含んでいるかどうかなど。
できれば吐いた血は容器にとっておいて、そのままを医師に見せるとよいでしょう。
喀血の観察ポイント
1.どのように喀血しましたか
発作的か、徐々に起こったか、単発性か、くり返してか、回数は、持続時間はなど。
2.喀血した血液の状態はどうでしたか
色、量、泡や混入物の有無、痰の有無とその色や量を観察します。
3.兆候はありましたか
不快感、吐き気、鼻血、せき、痛みなど、また、呼吸器疾患、心臓・血管系疾患があったかどうか。
4.せきの様子や呼吸困難の程度はどうですか
せきの頻度、強さ、胸の痛み、不快感、熱感、呼吸数の変化はあるかなど、また、チアノーゼの有無など。
以上が「血を吐く(吐血と喀血)-1」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。