腹痛(急性腸炎)の漢方療法!その処方とは?
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今回も前回に引き続き「腹痛-9(急性腸炎)」についてです。
腹痛に効くさまざまな民間療法をご案内しています。
腹痛の原因の一つとして急性腸炎があります。
急激な腹痛、吐きけ、嘔吐また下痢を伴う病気が急性腸炎です。
この症状は、食中毒で起きることもありますが、この症状の多くは病気とはいえないような、一時的に胃腸が不調のときにも起こります。
暴飲暴食をすると、下痢や吐き下し(嘔吐下痢症)になる場合があります。
この場合は、半日ぐらい絶食して、安静にすれば回復します。
また寝冷えが原因で、下痢になることもあります。
この場合には、お腹や脚を温かくして、油っこい高脂肪のものや生野菜、発酵しやすい豆類などは控え、温かいうどんなどや消化のよいものを食べていると、1日くらいで回復します。
精神性急性腸炎である、精神的なストレスが原因で、下痢を起こす場合もあります。
この場合は、精神的ストレスの原因を、取り除くことが先決です。
急性腸炎で下痢を起こす場合には、脱水症状に注意が必要です。
しっかり水分補給をしましょう。
腹痛-9
腹痛の漢方療法
葛根湯(かっこんとう)
急性腸炎の初期症状として、背中や後ろ首などがこわばり、悪寒、発熱があり、頻繁に下痢をするが、快通しないで残便感があり、絶えず便意をもよおす人に使用します。
四逆湯(しぎゃくとう)
急性の腸炎で、下腹部が痛み、熱は高いが手足が冷えて、消化不良などにより下痢や嘔吐が激しく、急激に大量の水分が失われ尿量も減少しているなど、体力に衰えが見られる人に使用します。
桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
軽度の大腸炎様症状(だいちょうえんようしょうじょう)で、腹が張り腹痛があって、下痢ぎみで頻繁に便意をもよおすときに使用します。
真武湯(しんぶとう)
慢性腸炎で、腹にも脈にも力がなく、一日に数回の下痢があって、四肢(両手、両足)の冷えや全身の倦怠感のある人に使用します。
五苓散(ごれいさん)
急性腸炎の初期で、腹痛がして、嘔吐と水様性の下痢があり、のどの渇きはあるが尿量は少なく、みぞおちに振水音があるものに使用します。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
これは生理痛の代表的な処方です。
虚証タイプの女性で、疲れやすく、冷え症で、貧血ぎみで、下腹部が痛む人に用います。
以上が「腹痛-9(急性腸炎)」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。