下腹部が痛むその処方とは?漢方療法!
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今回も前回に引き続き「腹痛-8 (下腹部が痛む)」のご案内です。
腹痛のときに注意したい食事の五原則とは。
①胃腸を冷やす生野菜や果物などや、発酵しやすい豆類などは控えましょう。
②できるだけ良質のたんぱく質をとるようにしましょう。
③油っこい高脂肪のものは避け、鶏のささ身など低脂肪のものを食べましょう。
④牛乳は下痢を起こしやすいのでなるべく控えましょう。
飲むときには必ず温めてから飲みましょう。
⑤回復してきたら、消化のよいものから徐々に普通食に戻しましょう。
腹痛-8
腹痛の漢方療法
●下腹部が痛む
下腹部が痛むとき、腸炎、虫垂炎、尿路結石症、膀胱炎、婦人病などが考えられます。
猪苓湯(ちょれいとう)
この処方は膀胱炎など秘尿器の疾病に用いられます。
尿路結石の場合は、排尿を目的としており、疝痛(せんつう)発作のないときに使用します。
膀胱炎の場合には、炎症が強く痛みが激しいときに用います。
この場合、口渇、血尿、尿利減少などが目安です。
この猪苓湯は応用範囲も広く、体質にあまりこだわらないのが特徴です。
下腹部の圧痛と抵抗がある場合、大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)を使用します。
また便秘ぎみのときには、大黄牡丹皮湯か桃核承気湯を用います。
後者の桃核承気湯は、情緒不安定を伴うときに使用します。
八味丸(はちみがん)
尿路結石に伴う、腹や背中の倦怠感を訴える人、腰痛、下腹部痛のある人または排尿後の不快感や全身倦怠感、慢性の膀胱炎で下腹部痛、腰痛のある人に使用します。
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
急性の激しい腹痛によく効きます。
腹直筋が著しく張っていることが目安です。
大建中湯(だいけんちゅうとう)
腹部にガスがたまり、下腹部が冷えて痛むときに使用します。
痛みが下腹部から上腹部へと移行し、吐き気を伴うときにも有効です。
以上が「腹痛-8 (下腹部が痛む)」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。