胃・十二指腸~予防や治療には、体を優しくいたわろう!その方法は?
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今回は前回に引き続き「胃・十二指腸潰瘍の食事-5」についてのご案内です。
胃の中の分解酵素であるペプシンは、タンパク質を分解する働きがあります。
正常な胃液の中にはペプシンと塩酸の両方がありますが、健康な人の胃壁の成分であるタンパク質は、消化分解することはできないようになっています。
ところが様々な原因によって、たとえば胃の血管がつまる動脈硬化や、胃の血管痙攣(けいれん)などにより、胃の一部分の血流が悪くなると、その部分のタンパク質も消化されて、粘膜や筋層まで穴があくことがあります。
この症状が胃潰瘍であり、消化性潰瘍ともいわれます。
またその形がまるいことから円形潰瘍とも呼ばれています。
胃・十二指腸潰瘍の食事-5
胃・十二指腸潰瘍を治す食事のポイント
食後の休みは20~30分以上とる
急いでかき込むように食べたり、食べて直ぐに体を動かす、あるいは仕事にとりかかるなどは、胃の働きを悪くします。
食事時間は十分にとり、食後は少なくとも20~30分は休憩をとりましょう。
よく噛むこと
食物をよく噛むということは、食べたものを小さく砕くと同時に、口の中の唾液とよく混ざり合あって、胃の中での消化作用を助けます。
よく噛むことによって満腹感が生じて、食べ過ぎを防止するうえでも効果があります。
酒やタバコは抑える
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の人の中には、酒で仕事のうさ晴をするという人も珍しくありません。
アルコールが胃に入ると胃液の分泌が高まり、胃粘膜を刺激します。
多量に飲むほど胃粘膜の刺激も強くなります。
飲むなら少量を食事の時に飲むようにします。
タバコは潰瘍の治癒を遅らせるばかりか、再発の元とされています。
また、タバコは食欲低下も招くので、やめる努力をしたいものです。
刺激物は控えめにする
胃を刺激するものは酒、タバコの他にもたくさんあります。
コーヒー、紅茶、緑茶に含まれるカフェインの他に、カレー粉、とうがらし、コショウなどがあります。
これらコショウなどの香辛料は胃液の分泌を高めて、胃壁を荒らすもととなるので、とくに空腹時に多量にとることは、避けなくてはなりません。
また、塩辛い漬け物やつくだ煮、干物、和菓子や甘いジュース、酸味の強い柑橘類やその他の果物も、多量に食べることは控えます。
以上が「胃・十二指腸潰瘍の食事-5」についてでした。
胃・十二指腸潰瘍の予防や治療に少しでも参考になれば幸いです。
次回は「胃・十二指腸潰瘍の食事-6」についてご案内する予定です。