むくみがある!~むくみの早期発見法 観察のポイント
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今回は「むくみ」のご案内です。
むくみは、医学的には浮腫(ふしゅ)と呼ばれています。
むくみを一口にいい表すと、体内に含まれている水分が異常にふえて、皮膚の下に溜まった状態のことをいいます。
むくみといっても、全身がむくむ場合と、顔がむくむ、足がむくむ場合があります。
全身がむくむ場合は、ネフローゼや心不全、心臓弁膜症や心膜炎、栄養不足などが考えられます。
顔がむくむ場合は、腎炎や尿毒症があげられます。
足がむくむときは、肝硬変や肝腫瘍、心臓病、かっけ、また腹膜炎など腹水の溜まる病気が考えられます。
なお、妊婦の場合には、全身、特に足がむくみ易くなります。
朝の起床時にもむくんでいるような場合には、妊娠中毒症ということも考えられます。
むくみがある
むくみの早期発見法
体重が急激に増加したり、尿の量が極端に減少してきたときには、注意が必要です。
むくみがあるかどうかの確認は、足のすね(脛骨)の部分を、手の親指で20~30秒間押して、急に指を離し、へこみが直ぐに戻らないときは、むくみがある証拠です。
むくみの一つの手がかりとしては、鏡を見てまぶたがはれていると気付いたとき、靴を履くとき、手袋をするときにも変にきつさを感じたときなどです。
観察のポイント
1.むくみの場所は、その程度はどうですか
むくみの場所は局部的か、全身的か。
局部的ならば、それはどこか。
指で押してみて、その圧痕の程度はどうか。
2.むくみはどのようにしてなりましたか
急に起こったのか、それとも少しづつあらわれたのか。
3.どこか痛むところはありますか
あれば、どのような痛みなのか。
4.体の異常はこれまでにありませんでしたか
心臓病、腎臓病、高血圧症、黄疸などや、これまでに感冒症にかかったことはないか。
また、尿にタンパクが出たり、急に体重が増えたり、栄養は偏っていないかなど。
以上が「むくみ」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
咳・痰が出る!~漢方療法!しずめるツボ刺激!
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今回も「咳・痰が出る-5」のご案内です。
今回の咳・痰に効く食物薬、ショウガとシソの利用法をご紹介します。
1.ショウガの利用法
水400mlにひねショウガ5gと、ミカンの皮を日干しにした陳皮(ちんぴ)という食物薬5gを加えて、1/3量になるまで煎じます。
この煎じ汁を一日3回に分けて、毎回温めて砂糖少々を加えて服用します。
咳・痰・風邪に有効です。
2.シソの利用法
水400mlに乾燥させた、シソの葉5~10gを入れて、1/3量になるまで煎じます。
この煎じ汁を一日2~3回に分けて服用します。
これも咳・痰・風邪に効きます。
咳・痰が出る-5
咳・痰の漢方療法
小柴胡湯(しょうさいことう)
風邪がこじれてから数日経過し、発熱が続いて、せき、痰が出て、胸苦しく気分がすぐれない場合に使用します。
特に痰が多いときは、桔梗(ききょう)や杏仁(きょうにん)を、適宜加える場合もあります。
葛根湯(かっこんとう)
実証タイプの人であり、風邪のひき始めで、頭痛、発熱、寒けがして、肩から後ろ首にかけてこりがみられ、発汗はないが、咳、痰が出る場合に使用します。
特に痰が多い場合は、前述の小柴胡湯と同様に杏仁(きょうにん)や桔梗(ききょう)を、適宜加えるときもあります。
瓜呂枳実湯(かろうきじつとう)
呼吸困難で呼吸が止まりそうな気がする、咳をすると胸がとても痛む、粘っこくて切れにくい痰が出る場合などに使用します。
これは腹直筋に緊張がみられる場合も目安になります。
この処方はタバコをたくさん吸う、愛煙家に用いるとよいとされます。
麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
日頃、体力に自信が無い人、高齢で疲れ易い人が、風邪をひき、背中が寒く、喉が痛かったり、痰とともに咳が出る場合に使用します。
咳・痰をしずめるツボ
お腹の肓兪(こうゆ)、胸の巨闕(こけつ)、だん中、また腰の腎兪(じんゆ)や背中の肺兪(はいゆ)、厥陰兪(けついんゆ)なども息苦しさをしずめるツボです。
その他にも、肘の内側にある孔最(こうさい)というツボは、発熱があり咳込んで息が苦しいときに用いられます。
この孔最ツボは、昔から良く効くツボとして知られています。
以上が「咳・痰が出る-5」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
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咳・痰が出る!~咳・痰の漢方療法!
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今回も「咳・痰が出る-4」のご案内です。
咳と一口にいっても様々あり、乾いた咳か、湿った咳か、喘鳴(ゼンメイ)(ぜいぜい、ひゅうひゅうといった咳)か、顔が赤くなるほど咳込むか、痰を伴った咳か、朝酷いのか、夜酷いのか、などそれぞれの症状によって、漢方薬を選びます。
漢方処方は、咳に効くものは痰にも効きます。
次に主な漢方療法をご案内します。
咳・痰が出る-4
咳・痰の漢方療法
清肺湯(せいはいとう)
痰が多く出て、咳がながく続く場合に使用します。
気管支ゼンソク、慢性気管支炎、咽頭・喉頭炎、肺結核、肺炎などに用います。
麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
体力は問題ない実証タイプの人で、熱はほとんどないが、喉が渇き喘鳴があって、汗をかくときに用います。
気管支炎、気管支ゼンソク、百日ぜきなどに効きます。
麻黄湯(まおうとう)
風邪などの初期症状で、熱があり寒けがして、咳が激しく、関節痛を伴う場合に用います。
この麻黄湯を服用することによって、発汗作用が働き汗が出て、また尿量も増加し症状が軽やかになります。
麦門冬湯(ばくもんどうとう)
あまり痰は出ないのに、痰が喉にへばりついているような感じがして、咳込むような乾いた咳の場合に用います。
気管をうるおす働きがあり、虚弱者や老人向きの処方です。
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
咳がたびたび出て、息がぜいぜいして苦しく、鼻水や痰が出るときに有効な処方です。
また、咳込みによって、顔に軽いむくみが見られるものにも有効です。
苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
小青竜湯を用いるとかえって、疲れが表れて食欲が無くなった場合や、冷え症ぎみであり、貧血、痰が多量に出て、息が苦しいときに用います。
以上が「咳・痰が出る-4」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
咳・痰が出るときの手当て!咳・痰をしずめるツボ刺激!
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今回も続いて「咳・痰が出る-3」のご案内です。
前回は咳に効くカリンをご紹介しましたが、今回は咳・ゼンソク・百日ぜきに効く、ナンテンをご紹介します。
その利用方法は、水200~400mlに乾燥した果実3~6gを入れて、半量になるまで煎じます。
(百日ぜきの場合には、ナンテンの量を2~4gに減らします)
この煎じ汁を一日量として、3回に分けて服用します。
汁は苦味みがあるので、甘草3~6g(ナンテンの実と同量)を加えると、飲みやすくなり薬効も良くなります。
甘草のない場合は砂糖かハチミツを入れると良いでしょう。
咳・痰が出る-3
咳・痰が出るときの手当て
3.水分をとる
痰が多量に出て止まらないときは、体内のタンパク質や水分が失われます。
水分が不足すると、ますます痰が粘ってきれにくく、また出にくくなるので、水分の摂取量は、一日1500ml(おおよそグラス7~12杯分)以上になるようにとります。
4.咳はあたり構わずしないこと
咳は必ずハンカチなどで口を覆ってします。
気道や肺から強制的に、空気を吐き出すため、中に含まれる病原菌が遠くまで飛散して、病気のもとを、あちこちにまき散らすことになります。
5.部屋の空気はきれいにする
6.腹式呼吸をする
咳を伴う場合で、とくに息を吐くときには、お腹の筋肉を収縮させて、腹式呼吸をすると良いでしょう。
咳・痰をしずめるツボ刺激
咳が出る、胸苦しい、息苦しいという症状の場合には、胸部(両肩の下あたり)にある中府(ちゅうふ)というツボを、小さな円をかくように、中指で圧迫し刺激すると楽になります。
中府ツボの位置は、リュックサックを背負ったとき、紐の下にある鎖骨から1寸5分(約3cm)ほど下がったあたりを触ると、グリグリとした部分があります。
ここが中府と呼ばれるツボの位置です。
以上が「咳・痰が出る-3」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
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咳・痰が出る!~観察のポイント!痰が出るときの手当て!
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今回は「咳・痰が出る-2」のご案内です。
咳は日常生活において、よく出るものですが、これには様々な原因があるので、日頃から気を付けたいものです。
そこで咳に効くカリンをご紹介します。
カリンの果実は秋から冬にかけて収穫します。
果実を薄く輪切りにしてから小さく砕き、日干しにして良く乾燥させます。
カリンの利用方法
水200~400mlに乾燥させたカリン5~10gを入れて、半量になるまで煎じます。
この煎じ汁を一日量として、3回に分け、温かくして砂糖やハチミツを少量加えて服用します。
甘酸っぱくなり美味しくいただけます。
咳・痰が出る-2
観察のポイント
1.咳の出方はどんな具合ですか
単発的か、発作的か、長く続くか、呼吸困難を伴うか、せき払いか、痰が一緒にでるかなど。
2.何か原因となる心当たりはありませんか
気道に異物が入り込んでないか、以前、同じような発作があったかどうか、呼吸器疾患を患ったことはないかなど。
3.他にはどんな症状がみられますか
頭痛、発熱、咳をするたびに喉が痛む、腹痛、胸痛、などの症状を伴うかどうか。
4.痰の出方はどうですか
痰が詰まってなかなか出にくいか、痰の切れはどうかなど。
5.粘り、色、におい、などはどうか。
血液が混じっていないか。
混じっている場合、どのくらいの量か。
痰が出るときの手当て
1.痰のない咳はなるべく抑えて
頻発した咳は病原菌を拡散させ、さらには病巣をひろげる原因にもなります。
長く続く頑固な咳は、肺や血圧のためにもよくありません。
わざと咳をしたり、連続的におおげさに、咳込んだりしないようにしましょう。
2.痰の始末は注意を
痰には多くの病原菌が含まれていると思い、痰は絶対に飲み込まないようにしましょう。
また痰は必ずティシュなどでとり、まとめて袋に入れて廃棄します。
以上が「咳・痰が出る-2」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
咳・痰が出る!咳のいろいろ!
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今回は「咳・痰が出る」のご案内です。
咳は、気道の中になんらかの刺激が加わったときに、起こる一種の反射的な運動で、刺激物を外に排出するための、体の防御反応です。
痰は、ウィルスや細菌など、外界から吸入した異物や、破壊などによる病的成分を含んだ、粘り気の強い分泌物で、気道のいろいろな部位から排出されています。
咳・痰が出る
咳のいろいろ
咳を大きく分けると「カンカン、コンコン」といったような乾いた感じの咳と、このほかに「ゴホン、ゴホン」という、痰を伴った湿った感じの咳の二通りに分けられます。
乾いた咳
乾いた咳は最も多く、その代表としては、気管支炎、扁桃炎、急性咽頭炎があります。
しかし、これらの症状が進行するにつれて、痰がたまって湿性のせきに変化します。
咳をするたびに胸骨の裏側が痛む場合には、まず急性の気管支炎とみてよいでしょう。
これも進行すれば湿性と変化します。
乾いた咳が長い間続く場合には、肺結核を疑わなければなりませんが、高齢者の場合は、肺ガンも一応疑ってみたほうがよいでしょう。
また胸膜炎や肺炎の場合にも咳が出ます。
湿った咳
初期には乾いた咳であっても、症状が進行すると、湿った感じの「ゴホン、ゴホン」に変化することがよくあります。
最も多くみられるのは、気管支炎や風邪の場合です。
そのほかにも各種の肺炎や心臓弁膜症、肺結核、気管支拡張症などにもみられます。
また気管支ゼンソクの場合には、呼吸困難のほうが先に目だちますが、気管支炎の場合には、湿性の咳を伴います。
特異な咳
咳が激しくなって、特に夜間に発作的な激しい咳をし、犬がほえるように低く、乾いた咳をする場合はジフテリア、鶏の鳴き声のような音を出して、息を吸い込む場合は百日ぜきの疑いがあります。
ただ最近では、ジフテリアは予防接種によって、ほとんどみられなくなったので、実際には肺結核や急性喉頭炎、百日ぜきが原因で、喉頭炎(気道中にある喉頭の炎症)になる場合が多いようです。
以上が「咳・痰が出る」についてでした。
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息切れ・息苦しさをとるツボ刺激!
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今回も前回に引き続き「息が苦しい・息切れがする-4」のご案内です。
日々生活をしていると、息切れがしたり息が苦しい、などといったことは、良くあることです。
この息切れや動悸の症状には、ヨモギ風呂に入るのも有効です。
ハンカチほどの大きさの木綿袋にヨモギの葉を入れ、浴槽にそのまま入れます。
2~3回は同じものが使え、毎日とりかえる必要はありません。
または鍋などで煮だして、その汁を入れても良いです。
風呂の温度はぬるめが良いでしょう。
そのほかにサンザシの実を煎じて服用しても、動悸や息切れに効きます。
また、動悸や息切れの症状に対して、ツボ刺激をすることにより、症状をやわらげることができます。
息が苦しい・息切れがする-4
息切れ・息苦しさをとるツボ刺激
階段を昇ったり、急ぎ足で歩いたりしただけで、息が切れて苦しいという人は、中年を過ぎるころから急に増えてきます。
また、慢性気管支炎の場合や、タバコの吸いすぎ、酒の飲みすぎ、あるいは過労の場合でも息切れがします。
このような症状によく効くツボは、げき門といって手首とひじの中央にあります。
このげき門の「げき」とは骨と肉とのすき間のことです。
息切れの症状は、心臓の働きと深い関係があり、エネルギーが骨と肉とのすき間に滞ると、心臓の働きが妨げられて、息切れが起こります。
このようなエネルギーの滞りを、解消するためには、げき門はきわめて重要なツボです。
爪を立ててゆっくりと刺激すると有効です。
また、中府(ちゅうふ)と呼ばれるツボは、咳や痰をとり、息苦しい症状に有効です。
次に、みぞおちのすぐ下の巨闕(こけつ)ツボと、両乳のまん中のだん中(だんちゅう)ツボも、爪を立てて刺激するとさらに効果的です。
その後、首筋を耳の後ろから首にかけて、軽くマッサージします。
以上が「息が苦しい・息切れがする-4」についてでした。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。